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書かせるのではなく書きたくなること

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「書く」ことは、人間そのものを育てる=心を育む大切な活動です。「書く」という行為を通して、自分を見つめることができ、人や自然、周囲に対する思いやりの心を育んでいきます。また、「表現」するためには、「五感を使って考え推敲する(文章の字句を何度も練り直す)」・・・この活動が人を作りあげていくのです。

幼児に書くなんて無理、と思われる方も多いことでしょう。もちろん、すぐには書けるようにはなりません。しかし、無理のないステップで楽しく学習していけば、誰もが自分の思いを文章に綴れるようになります。

さて、日記を書くために、まず、とても大切な「文字の獲得」のお話をいたしましょう。文字を書く最適時期は、3、4歳頃に訪れます。このときに、良い環境と良い教育雰囲気を与えていくと、確実に習得するのですが、与え方によっては、弊害を生むことがあります。

時期が来たからといって、「書かせてはいけない」のです。「書かせる」のはやらせること…そこに子どもの意思はありません。ただ、書きなさいという指示のもと、書かせられた子どもたちは、今後、与えられることはやるけれど、自分で判断することのできない「指示待ち」の子どもになってしまいます。

教育で一番大切なことは、「書きたい!」「やりたい!」という意欲です。これが、今後「自学」の力となるのです。

では、どうしたら、よいのでしょうか。ポイントは子どもの心をつかむということです。「しの字を20回、ノートに書いてきなさい」と指示しても、惰性でしかやりません。そこには、やる気はないのです。


ところが、「しの文字が寒いと言って、泣いているよ。洋服を着させてあげよう」と言うと、子どもたちは、「かわいそう ぼく、書いてあげるよ」という気持ちになります。ここがポイントです。常識が出来上がっている大人は、文字が寒いなんていう訳がないと冷ややかですが、常識がまだ出来上がっていない幼児は、相手の立場に立つことができるという特性を持っています。これを、「汎心性」といいますが、文字も自分と同じと思えるのです。ですから、「寒いとかぜをひいちゃう。早く洋服を着させてあげる」というやさしい気持ちを抱けるのです。


ステップを踏んで楽しく字を学びます。

文字は、一度書いたらすぐ書けるのではなく、繰り返し書かないと書けるようになりませんが、この方法でしたら、楽しく何度も筆運びの練習ができますよ。さあ、右の文字に洋服を着させてあげてください。


赤い洋服が終わっても、まだ文字は寒がっています。その上から、青の洋服を着させてあげましょう。まだまだ、寒がっています。今度は、何色を着させてあげようかなどと話しながら、自分で意思決定できる判断力も身につけていきましょう。



斉藤 孝子

斉藤 孝子(さいとうたかこ)
シングルエイジ教育研究会 主任研究員
東京こども教育センター教室 取締役


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